社長コラム

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3年目を迎えて ~基盤整備から更なる成長へ

2019年8月に社長に就任してからちょうど2年、9月で3年目に入りました。IT業界も経営も新参者でしたが、皆さんのご支援ご協力のお蔭で何とか続けて来られました。 本当にありがとうございました。「小さくても、逞しく、信頼される会社にしたい」という思いで、各種施策を打ってきました。

財務面では、初年度はバランスシートの改善、昨年度は収益構造の改善、今年度はキャッシュフローの改善に取り組み、元銀行員の私の眼から見ても強い体質の会社になりつつあります。 組織面では、ベテランの技術力の伝承と若手中心の運営も徐々に軌道に乗り、一体感ある風土が醸成されてきています。

社外ネットワークの拡充や会社知名度の向上など、まだまだ取り組むべき課題はありますが、今の施策を着実に遂行していくことで、更に逞しい会社になると確信しています。 何よりも、安定的な経営基盤をお客様との信頼関係の礎とし、将来の成長に繋げて行きたいと考えています。 引き続き、お客様に真っ先に相談される会社、頼られる技術者集団となることを目指して行きましょう。

今月のひとこと 「雪だるまは急に大きくなる(大塚正士)」

「雪だるまは小さい時、なかなか大きくならないが、1メートルくらいになると急に雪がつき大きくなる」
大塚製薬グループの2代目社長大塚正士氏の言葉。 大塚正士氏は徳島の個人商店だった大塚製薬を全国展開する企業規模に育てた中興の祖。 大塚製薬グループといえば、オロナミンC、ボンカレー、ポカリスエット等、誰もが日常お世話になっている商品を世に送り出し続けている。 次々とヒット商品を生むエネルギーはこうした創業家から伝わるブレないこだわりなのだろう。

新商品や研究開発は、成果が出なければ通常は諦めてしまったり、社内で問題視されたりしがちだが、そうした時に経営者の根気強く「育てる思い」が重要だ。 単なる頑固ではなく、自分が開発した商品への責任感、これで社会に貢献するのだという信念があるからこそ「急に大きくなる」時を待つことができる。 目先の売り上げや収益ばかりを追いかける経営者が多いなか、少しでもこうした腹の据わった経営を見倣いたい、と思う。

今月の1冊 「不格好経営(南場智子)」

筆者はモバゲーや横浜ベイスターズで知られるDeNAの創業者。最近では女性初の経団連副会長に就任したことでも知られている。 マッキンゼーでパートナーまで登り詰めた筆者が、突然起業に目覚めてからのドタバタが絶妙な筆致で綴られ、人材集め、資金調達、営業活動等スタートアップの苦労が生々しく伝わってくる。 と同時に社内評論家や当事者意識の薄いメンバーが居ないベンチャー企業の活力や、「問題は皆でなんとかしよう」という強烈なチームワークは、その中に居た人間にしか分からない充実感があることも感じられる。

本書の最後は、創業時にお世話になった人の部下を引き抜いてしまった罪悪感と、その人にお詫びをする機会を逸したまま永遠の別れとなってしまった後悔の念で結ばれている。 DeNA自体はゲーム会社、ソフト会社として様々な批判を受ける場面もあるが、会社として一目置かれ、財界の中でも存在感を発揮しているのは、会社の成長に浮かれることなく、こうした「恩義」を大切にし、 「負」の部分にも真摯に向き合うことが出来るリーダーの人間性なのではないか、と感じさせられた一冊。